温度管理で重視する必要があるのは、管理を行う環境と用いる温度計、そして管理を担う人材の教育と運用方法がポイントになります。環境は外気が入り込んだり外気温の影響を受けやすいと、厳格に管理しようとしても難しくなりますから、環境の整備は惜しまないことをおすすめします。つまり、外的要因を極力減らせる環境が理想的で、容易に温度変化してしまわない環境を用意することが大事です。温度計の精度が低かったり信頼性に乏しいと、温度管理をしようにも限界が生じてしまうので、コストを惜しまず信用できる製品を選定したいものです。
温度計は信頼性が高く精度にも問題がなく、校正できて長期的に使い続けられる製品が理想で狙い目です。いくら理想的な環境と信頼できる温度計を揃えても、運用する人材や運用の仕方に問題があれば温度管理は不可能です。温度管理に従事する人材は、目的や重要性の理解が不可欠で、注意点を踏まえた運用を任せられることが必要となります。人材教育が不十分だと、何故温度管理をしているのか目的を忘れてしまい、うっかりミスをしたり仕事が雑になる恐れがあります。
例えば扉を開ける時間が必要以上に長くなったり、開けっ放しで閉め忘れるということも考えられます。ミスで温度が上昇してしまったのにそれを隠して後々発覚するケースは最悪ですから、ミスしない運用も大事ですが、ミスしたら素直に報告できるようにしておくことも大切だといえます。