HACCPとは大まかに説明すると、「衛生管理を制度化したもの」のことで、食品を扱っている会社はHACCPを導入し運用していく必要があります。HACCPという制度は比較的新しいもので、２０１８年に食品衛生法が改正されたことによって衛生管理が義務化されました。制度化ののちに１年間の猶予を経て、2021年から完全義務化されました。HACCPの意味は危害を意味するHazard、分析を意味するAnalysis、重要を意味するCritical、管理を意味するControl、そして点を意味するPointを組み合わせて出来た造語です。

より具体的に説明していくと、製造過程で有害な微生物や化学物質などが混入、増殖する可能性がある健康への悪影響を予測し、管理方法を明確化し加工管理を徹底していくという運用です。HACCPで製造工程を細かく分けていくことで、リスク管理を行い、問題がある商品が市場に出回るのを防いでいくことが出来ます。もし食品による問題が発生した際にも、工程を細分化することによって、原因がどこにあるのかを迅速に究明するのが一つの目的でもあります。従来にも食品に関する管理は行われていましたが、法が改正されたことによって、原材料を受け容れて加工、出荷につながる各過程で「異物の混入などの危険を予測し」その工程を監視し、記録していくことで安全性を高めていく手段です。

単に導入するだけではなく、繰り返し運用を徹底していくことが目的です。